- OpenClawでGmail・Google Calendarの監視と自動処理を実現
- 受信メールの要約・分類・自動返信をAIエージェントが代行
- カレンダーと連動したリマインダー・日程調整を完全自動化
「毎朝メールチェックに30分以上かかる」「カレンダーの予定確認を忘れて会議に遅刻しそうになる」「日程調整のメール往復が面倒すぎる」
これらの悩みを解決するのが、OpenClawによるメール・カレンダーの自動化です。
OpenClawはAIエージェントフレームワークとして、Gmail・Google Calendarと連携し、メールの監視・要約・自動返信からカレンダーの予定管理・リマインダーまで、日常的なコミュニケーション業務を包括的に自動化できます。
この記事はOpenClaw完全攻略シリーズのEp.29として、メール・カレンダー自動化の実装方法を詳しく解説します。
- OpenClawでGmailを監視・自動処理する設定方法
- メールの自動要約・分類・返信テンプレート
- Google Calendarの予定監視とリマインダー
- 日程調整の自動化ワークフロー
- Heartbeat/Cronを使った定期チェックの設計
OpenClawでメール・カレンダー自動化が可能な理由

OpenClawは**gogスキル(Google Workspace CLI)**を通じて、Gmail・Google Calendar・Google Driveと直接やりとりできます。さらに、Heartbeat(定期ポーリング)やCronジョブを組み合わせることで、完全自動の監視・処理パイプラインを構築できます。
自動化の全体アーキテクチャ
┌─────────────────────────────────────────┐
│ OpenClaw Agent │
│ │
│ ┌──────────┐ ┌──────────┐ ┌────────┐ │
│ │ Heartbeat │ │ Cron Job │ │ Manual │ │
│ │ (30min) │ │ (Daily) │ │ Trigger│ │
│ └─────┬─────┘ └─────┬────┘ └───┬────┘ │
│ │ │ │ │
│ ▼ ▼ ▼ │
│ ┌─────────────────────────────────────┐ │
│ │ gog CLI (Gmail / Calendar) │ │
│ └─────────────┬───────────────────────┘ │
│ │ │
│ ┌─────────────▼───────────────────────┐ │
│ │ AI分析・判断・アクション │ │
│ │ - メール要約・分類 │ │
│ │ - 緊急度判定 │ │
│ │ - 返信ドラフト生成 │ │
│ │ - カレンダー更新 │ │
│ └─────────────┬───────────────────────┘ │
│ │ │
│ ┌─────────────▼───────────────────────┐ │
│ │ 通知(Slack / Discord) │ │
│ └─────────────────────────────────────┘ │
└─────────────────────────────────────────┘
Gmail自動化の設定
未読メールの監視と要約
OpenClawのgogスキルを使って、Gmailの未読メールを定期的にチェックし、重要なものを通知します。
# 未読メールの一覧取得
gog gmail list --unread --limit 20
# 特定のラベルのメール取得
gog gmail list --label "INBOX" --unread --after "2026-03-12"
# メールの詳細を読み取り
gog gmail read <message-id>
HEARTBEATでの定期メールチェック
OpenClawのHEARTBEAT.mdにメールチェックタスクを追加します:
# HEARTBEAT.md
## メールチェック(2-4時間ごと)
- [ ] 未読メールを確認
- [ ] 緊急メール(件名に「至急」「urgent」含む)があれば即通知
- [ ] 重要メールの要約をSlackに送信
メールの自動分類
OpenClawのAIエージェントが、受信メールを自動で分類します:
カテゴリ1: 緊急対応(至急・障害報告・セキュリティ)
→ 即座にSlack通知 + 要約
カテゴリ2: 要返信(問い合わせ・日程調整・承認依頼)
→ 返信ドラフトを生成してSlackで確認
カテゴリ3: 情報共有(ニュースレター・週報・月報)
→ 重要ポイントを要約してストック
カテゴリ4: 低優先度(広告・自動通知・マーケティング)
→ サイレントにアーカイブ
自動返信ドラフトの生成
# Cronジョブでの返信ドラフト自動生成
# openclaw.jsonに設定
{
"cron": [
{
"id": "email-draft-generator",
"schedule": "0 9,14 * * 1-5",
"prompt": "未読の要返信メールを確認して、各メールへの返信ドラフトを作成してSlackで確認を取って",
"agent": "ses-base"
}
]
}
AIエージェントが生成する返信ドラフトの例:
📧 返信ドラフト作成完了
1. 田中様からの面談日程調整
→ 来週火・木の14:00-16:00で候補を返信
✅ 送信 / ✏️ 編集 / ❌ スキップ
2. 山田様からのプロジェクト進捗確認
→ 現在のステータスと次回マイルストーンを簡潔に返信
✅ 送信 / ✏️ 編集 / ❌ スキップ
Google Calendar自動化
予定の監視とリマインダー
# 今日の予定を取得
gog calendar list --today
# 今後7日間の予定を取得
gog calendar list --days 7
# 特定のカレンダーの予定を取得
gog calendar list --calendar "work" --days 3
朝の自動ブリーフィング
毎朝自動で今日の予定をまとめて通知するCronジョブ:
{
"cron": [
{
"id": "morning-briefing",
"schedule": "0 8 * * 1-5",
"prompt": "今日のカレンダー予定を確認して、以下の形式でSlack #generalに投稿して:\n1. 今日の予定一覧(時刻・タイトル・場所)\n2. 準備が必要な会議のリマインド\n3. 空き時間スロット",
"agent": "ses-base"
}
]
}
出力例:
🌅 おはようございます!今日のスケジュールです
📅 2026年3月12日(木)
09:00-09:30 デイリースタンドアップ(Zoom)
10:00-11:00 クライアントA 定例MTG(会議室B)
⚠️ 先週のアクションアイテムの準備をお忘れなく
13:00-14:00 ランチMTG with 佐藤さん(渋谷カフェ)
15:00-16:00 コードレビュー会(Slack huddle)
17:00-17:30 週次振り返り(Zoom)
🕐 空き時間: 11:00-13:00, 14:00-15:00, 16:00-17:00
会議前のリマインダー
{
"cron": [
{
"id": "meeting-reminder",
"schedule": "*/15 9-18 * * 1-5",
"prompt": "15分以内に開始する会議がないか確認して。あればSlackでリマインドして。なければHEARTBEAT_OK",
"agent": "ses-base"
}
]
}
日程調整の自動化
空き時間の自動提案
日程調整メールを受信した際のワークフロー:
1. メールから日程調整リクエストを検出
2. Google Calendarの空き時間を照会
3. 候補日時を3つ提案する返信ドラフトを生成
4. ユーザーの確認後に送信
# 空き時間の検索
gog calendar free --start "2026-03-13" --end "2026-03-20" \
--working-hours "09:00-18:00" \
--duration 60
OpenClawが生成する候補メール:
田中様
お世話になっております。
面談の日程について、以下の候補でいかがでしょうか。
① 3月14日(金)14:00〜15:00
② 3月17日(月)10:00〜11:00
③ 3月18日(火)15:00〜16:00
ご都合の良い日時をお知らせいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
予定の自動登録
メールで確定した日程をカレンダーに自動登録:
# 予定の作成
gog calendar create \
--title "田中様 面談" \
--start "2026-03-14T14:00:00+09:00" \
--end "2026-03-14T15:00:00+09:00" \
--location "Zoom" \
--description "プロジェクト進捗確認"
高度な自動化パターン
メールとカレンダーの横断分析
# HEARTBEAT.mdでの複合チェック
## 週次レビュー(毎週金曜17:00)
- 今週の会議数・時間の集計
- 来週の予定プレビュー
- 未返信メールのリマインド
- 空き時間が少ない日の警告
ワークフロー自動化の例
パターン1: 面接スケジュール管理
トリガー: 「面接」を含むメール受信
→ カレンダーの空き時間を確認
→ 候補日時を提案する返信ドラフト作成
→ 確定したらカレンダーに自動登録
→ 前日にリマインダー送信
パターン2: 請求書処理
トリガー: 「請求書」添付メール受信
→ PDFの内容を解析
→ 支払期限をカレンダーに登録
→ 経理担当にSlackで転送
→ 期限3日前にリマインダー
パターン3: プロジェクト進捗レポート
トリガー: 毎週月曜9:00(Cron)
→ 先週のカレンダーから会議・作業時間を集計
→ メールから主要なやりとりを要約
→ 進捗レポートを自動生成
→ Slackチャンネルに投稿
セキュリティとプライバシー
アクセス制御
# AGENTS.md でのルール設定
## メール自動化のルール
- メールの送信は必ずユーザーの確認後に実行
- 社外宛メールの自動送信は禁止(ドラフト作成のみ)
- 機密情報を含むメールの要約はSlackに投稿しない
- 添付ファイルの自動ダウンロードは信頼できる送信元のみ
データ保持ポリシー
## メモリ管理
- メール本文はメモリに保持しない(要約のみ記録)
- カレンダー情報は当日+7日分のみキャッシュ
- 個人情報を含む内容はログに出力しない
SES業務での活用シーン
フリーランスSESエンジニアの1日
07:45 [自動] 天気・交通情報チェック → 遅延あればSlack通知
08:00 [自動] 朝のブリーフィング → 今日の予定・未読メール要約
08:30 [手動] メール返信ドラフトを確認・送信
09:00 [自動] デイリースタンドアップのリマインダー
12:00 [自動] 午後の予定リマインド
15:00 [自動] 未返信メールのフォローアップリマインド
17:30 [自動] 翌日の予定プレビュー
18:00 [自動] 日報の下書き生成(カレンダー・メールから)
営業活動の効率化
SES営業担当の場合:
- リード管理: 問い合わせメールを自動分類し、CRMに記録
- フォローアップ: 商談後のフォローメールを自動ドラフト
- 日程調整: 複数の候補者との面談スケジュールを自動調整
- レポート: 週次の営業活動レポートを自動生成
トラブルシューティング
よくある問題と解決策
| 問題 | 原因 | 解決策 |
|---|---|---|
| メールが取得できない | OAuth トークン期限切れ | gog auth refresh で再認証 |
| カレンダーが同期しない | API クォータ超過 | チェック間隔を延長(30分→1時間) |
| 通知が来ない | Slack設定の問題 | チャンネルIDとBot権限を確認 |
| 返信が送信されない | 送信権限なし | Gmail APIのsendスコープを追加 |
まとめ
OpenClawによるメール・カレンダーの自動化は、日常的なコミュニケーション業務を大幅に効率化します。
- OpenClawのgogスキルでGmail・Google Calendarと連携
- Heartbeat/Cronで定期的なメール監視と予定チェックを実現
- AIによるメール自動分類・要約・返信ドラフト生成
- 日程調整の自動化で往復メールを削減
- セキュリティルールの設定で安全な自動化運用
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