- マルチクラウド案件はSES市場で急増中、単価は月70〜100万円が中心
- Terraform・Kubernetes・セキュリティ設計の3スキルが鍵
- 1つのクラウドを深掘りしてから横展開するキャリア戦略が有効
「AWS案件の経験はあるけど、最近マルチクラウドって求人をよく見る」「複数クラウドを扱えると単価は上がるの?」と気になっていませんか?
この記事では、SES案件市場で存在感を増すマルチクラウド案件の実態を、採用担当者の視点も交えて詳しく解説します。求められるスキル、単価相場、そして効率的なキャリア戦略まで網羅しています。
- マルチクラウドとハイブリッドクラウドの違い
- SES案件でマルチクラウドが増えている背景
- 必要なスキルセットと学習ロードマップ
- 2026年のマルチクラウド案件の単価相場
- キャリア戦略と案件獲得のコツ
マルチクラウドとは?ハイブリッドクラウドとの違い
マルチクラウドとハイブリッドクラウドは混同されがちですが、明確に異なる概念です。
| 項目 | マルチクラウド | ハイブリッドクラウド |
|---|---|---|
| 定義 | 複数のパブリッククラウドを併用 | オンプレミス+クラウドの組み合わせ |
| 例 | AWS(本番)+ GCP(データ分析) | 社内サーバー + AWS |
| 主な目的 | ベンダーロックイン回避、最適化 | 既存資産の段階的クラウド移行 |
| SES案件の傾向 | エンタープライズで増加中 | 製造業・金融系で多い |
Gartner社の調査によると、2025年時点で大企業の75%以上がマルチクラウド戦略を採用しており、SES案件市場にもこの波が確実に押し寄せています。
SES案件でマルチクラウドが増えている背景
マルチクラウド案件が増加している背景には、以下の3つの要因があります。
1. ベンダーロックインへの危機感
特定クラウドへの依存は、料金改定や障害時のリスクが大きくなります。2024年のAWS東京リージョン障害をきっかけに、DR(災害復旧)環境を別クラウドに構築する企業が急増しました。
2. サービスの「いいとこ取り」
各クラウドには得意分野があり、用途に応じて使い分ける企業が増えています。
- AWS: 豊富なサービスラインナップ、エンタープライズ実績
- Azure: Microsoft 365連携、Active Directory統合
- GCP: BigQueryによるデータ分析、AI/ML基盤
3. 政府調達とセキュリティ要件
クラウドエンジニアのSES案件ガイドでも触れていますが、ガバメントクラウドの推進により、政府・自治体系案件では複数クラウドへの対応が入札条件になるケースが出ています。
マルチクラウド案件で求められるスキルセット
マルチクラウド案件に参画するために、優先的に身につけるべきスキルを解説します。
IaC(Terraform / Pulumi)
マルチクラウド環境ではインフラをコードで一元管理することが不可欠です。
- Terraform: マルチクラウドIaCのデファクトスタンダード。AWS・Azure・GCPすべてに対応し、**HCL(HashiCorp Configuration Language)**で統一的にリソースを定義できる
- Pulumi: TypeScript・Python・Goなどの汎用プログラミング言語でIaCを記述。Terraformより柔軟だが、採用事例はまだ少なめ
SES案件ではTerraform経験が圧倒的に求められるため、まずはTerraformから始めることを推奨します。
コンテナ技術(Kubernetes)
マルチクラウドでアプリケーションのポータビリティを確保するために、コンテナ技術は必須です。
- Kubernetes: EKS(AWS)、AKS(Azure)、GKE(GCP)と各クラウドにマネージドサービスがある
- Helm: Kubernetesのパッケージマネージャー。環境差分の管理に便利
- Istio / Linkerd: サービスメッシュによるマルチクラウド間通信の制御
ネットワーク・セキュリティ設計
クラウド間のセキュアな通信経路の設計は、マルチクラウドアーキテクトの腕の見せどころです。
- VPNやDirect Connect / ExpressRoute / Cloud Interconnect による接続
- クラウド間のIAMポリシー設計と統合認証
- ゼロトラストセキュリティの実装
- 統合監視(Datadog、Grafana Cloud等)の構築

マルチクラウド案件の単価相場【2026年版】
SES市場におけるマルチクラウド案件の単価を、スキルレベル別にまとめました。
| スキルレベル | 月単価相場 | 想定業務 |
|---|---|---|
| ジュニア(1-2年) | 55〜70万円 | 既存環境の運用・監視、Terraform修正 |
| ミドル(3-5年) | 70〜90万円 | 設計・構築、IaCの新規開発 |
| シニア(5年以上) | 90〜120万円 | アーキテクチャ設計、技術選定、チームリード |
| アーキテクト | 120〜150万円 | 全体設計、クラウド戦略策定 |
AWS vs GCP SES案件の需要比較でも解説していますが、単一クラウドの案件と比較してマルチクラウド案件は10〜20%高い単価が期待できます。これは、対応できるエンジニアが限られているためです。
SESインフラエンジニアの単価と合わせて確認すると、インフラ全体の市場感が把握できます。
案件獲得のためのキャリア戦略
マルチクラウドエンジニアを目指す具体的なステップを紹介します。
Step 1: メインクラウドを1つ極める(6ヶ月〜1年)
まずはAWS・Azure・GCPのいずれか1つで資格取得 + 実務経験を積みましょう。SES案件の数からするとAWSが最もおすすめです。
- AWS SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)取得
- 構築・運用の実務経験
Step 2: Terraform + Kubernetesを習得(3〜6ヶ月)
クラウド横断のスキルを身につけます。
- Terraform Associate認定の取得
- CKA(Certified Kubernetes Administrator)の取得
- 個人プロジェクトでマルチクラウド構成を構築
Step 3: 2つ目のクラウドに横展開(3〜6ヶ月)
メインクラウドの知識があれば、2つ目のクラウドの習得は格段に早いです。
- Azure / GCPの基礎資格を取得
- ハンズオンで差分を把握
Step 4: マルチクラウド案件に参画
ここまでのスキルセットがあれば、DevOpsエンジニアのSES案件も含めて幅広い案件に応募できます。
まとめ
マルチクラウド案件は、SES市場において高単価+将来性のある注目分野です。
- マルチクラウドは「複数パブリッククラウドの併用」であり、エンタープライズで急増中
- Terraform・Kubernetes・ネットワークセキュリティの3スキルが基盤
- 単一クラウドより10-20%高い単価が期待できる
- まずは1つのクラウドを深掘りし、段階的に横展開するのが効率的
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