- RDSは手軽に始められるマネージドDB、AuroraはMySQL/PostgreSQL互換の高性能DB
- SES案件ではAurora PostgreSQLの需要が急増中で単価も高め
- リードレプリカ・マルチAZの設計力がSES案件の差別化ポイント
「RDSとAuroraってどう違うの?」「SES案件でDB設計のスキルは評価されるの?」という疑問をお持ちのエンジニアは多いでしょう。
この記事では、AWS完全攻略シリーズ第2弾として、RDSとAuroraの違いからSES案件で求められるDB設計パターン、単価相場まで徹底解説します。
- RDSとAuroraの技術的な違い
- Aurora PostgreSQL vs MySQL の選定基準
- SES案件で多いDB設計パターン
- パフォーマンスチューニングの実践テクニック
- RDS・Aurora案件の単価相場と関連資格
AWS RDSとAuroraの違いを整理
まず、RDSとAuroraの根本的な違いを理解しましょう。
| 項目 | Amazon RDS | Amazon Aurora |
|---|---|---|
| 対応エンジン | MySQL, PostgreSQL, MariaDB, Oracle, SQL Server | MySQL互換, PostgreSQL互換 |
| ストレージ | EBSベース | 独自の分散ストレージ |
| 最大ストレージ | 64TB | 128TB |
| レプリケーション | 最大5台(リードレプリカ) | 最大15台(リードレプリカ) |
| フェイルオーバー | 60〜120秒 | 30秒未満 |
| 料金 | Auroraの約60〜70% | RDSの約1.3〜1.5倍 |
| ユースケース | 小〜中規模、コスト重視 | 中〜大規模、性能・可用性重視 |
AuroraはRDSの上位互換として、MySQLの最大5倍、PostgreSQLの最大3倍のスループットを実現します(AWS公式ベンチマーク)。これは独自の分散ストレージアーキテクチャにより、従来のデータベースのI/Oボトルネックを解消しているためです。
AWS SESエンジニアガイドでAWS案件の全体像を把握した上で、DB分野の専門性を深めましょう。
Aurora PostgreSQL vs Aurora MySQL の選定基準
SES案件では「PostgreSQLとMySQL、どちらのAuroraを選ぶべきか?」という議論が頻繁に発生します。
| 判断基準 | Aurora PostgreSQL | Aurora MySQL |
|---|---|---|
| JSON処理 | ◎ jsonb型で高速 | △ JSON型あるが限定的 |
| 地理空間データ | ◎ PostGIS対応 | △ 基本的な空間関数のみ |
| パーティショニング | ◎ ネイティブ対応 | ○ 5.7以降で改善 |
| レプリケーション遅延 | ○ 通常20ms以下 | ◎ 通常10ms以下 |
| 既存資産からの移行 | Oracle → PostgreSQL | MySQL系アプリケーション |
| SES案件での需要 | 急増中 | 安定した需要 |
結論:
- 新規プロジェクト: Aurora PostgreSQLが第一選択(機能の豊富さ、エンタープライズ適性)
- 既存MySQL資産がある: Aurora MySQL(移行コスト最小化)
- 読み取り負荷が極端に高い: Aurora MySQL(レプリケーション遅延が小さい)
SES案件で多いDB設計パターン
リードレプリカの活用
リードレプリカは読み取り負荷を分散する最も基本的なパターンです。
┌──────────┐ ┌──────────────┐
│ アプリ │────▶│ Writer │ ← INSERT/UPDATE/DELETE
│ サーバー │ │ (プライマリ) │
│ │ └──────────────┘
│ │ │ レプリケーション
│ │ ┌──────▼──────┐
│ │────▶│ Reader ×3 │ ← SELECT
│ │ │ (レプリカ) │
└──────────┘ └─────────────┘
SES案件でよくあるユースケース:
- ECサイトの商品一覧・検索(読み取り95%)
- レポーティング・分析クエリの分離
- マイクロサービス間のデータ参照
マルチAZ構成と可用性設計
本番環境では必須のマルチAZ構成について解説します。
- マルチAZデプロイ: プライマリとスタンバイを異なるAZに配置。障害時に自動フェイルオーバー
- Aurora Global Database: リージョン間でのレプリケーション。DR(災害復旧)対策に
- Aurora Serverless v2: 負荷に応じて自動スケーリング。開発環境やバッチ処理に最適
オンプレからAuroraへの移行パターン
SES案件ではオンプレDBからAuroraへの移行が多くの需要を生んでいます。
移行手順(DMS利用):
- AWS Schema Conversion Tool(SCT)でスキーマ変換
- AWS Database Migration Service(DMS)で初回フルロード
- 変更データキャプチャ(CDC)で差分同期
- アプリケーションの接続先切り替え
- 旧環境の停止
AWS VPCネットワーク設計で解説しているネットワーク設計と組み合わせると、セキュアな移行環境が構築できます。

パフォーマンスチューニングの実践
SES案件で求められるパフォーマンスチューニングのテクニックを紹介します。
1. Performance Insightsの活用
AWSが提供するDB監視ツールで、スロークエリの特定が容易になります。
- Top SQLでCPU消費の多いクエリを特定
- Wait Eventsでボトルネック(I/O待ち、ロック待ち)を可視化
- 7日間の無料データ保持で傾向分析
2. パラメータグループのチューニング
-- PostgreSQLの主要チューニングパラメータ
shared_buffers = インスタンスメモリの25%
effective_cache_size = インスタンスメモリの75%
work_mem = 64MB〜256MB(クエリの複雑さに応じて)
maintenance_work_mem = 512MB〜1GB
random_page_cost = 1.1(SSD前提のAuroraストレージ)
3. インデックス戦略
- B-tree: 等値検索・範囲検索の基本
- GIN: 全文検索・JSON検索に最適
- BRIN: 時系列データに効果的
- Partial Index: 条件付きインデックスでサイズ削減
4. コネクションプーリング
Aurora PostgreSQLではRDS Proxyを活用してコネクション管理を効率化します。Lambda等のサーバーレスアーキテクチャとの組み合わせで特に効果を発揮します。
RDS・Aurora案件の単価相場【2026年版】
SES市場におけるRDS・Aurora関連案件の単価をまとめました。
| ポジション | 月単価相場 | 主な業務内容 |
|---|---|---|
| DB設計・構築(ジュニア) | 50〜65万円 | テーブル設計、基本的な運用 |
| DB設計・構築(ミドル) | 65〜85万円 | パフォーマンスチューニング、移行支援 |
| DBA(シニア) | 85〜110万円 | アーキテクチャ設計、障害対応 |
| データベースアーキテクト | 110〜140万円 | 全体設計、マルチリージョン構成 |
AWS CloudWatch監視ガイドで解説している監視スキルと合わせることで、DB運用のカバー範囲が広がり、単価アップにつながります。
関連AWS資格と学習ロードマップ
DB分野でのスキルを証明するための資格取得ロードマップです。
Step 1: AWS Cloud Practitioner(初級)
- AWSの全体像を理解する基礎資格
- DB以外のサービスも網羅的に学べる
Step 2: AWS SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)(中級)
- RDS・Auroraの設計原則を体系的に学ぶ
- SES案件で最も評価される資格の一つ
Step 3: AWS Database Specialty(上級)
- RDS・Aurora・DynamoDB・ElastiCacheを深掘り
- DBA・データベースアーキテクトとしての専門性を証明
- 取得で月単価10〜20万円アップが期待できる
AWS IaC(Terraform/CDK)ガイドのスキルと合わせると、インフラ全体を設計できるエンジニアとしてさらに市場価値が高まります。
まとめ
AWS RDS・Auroraは、SES案件において安定した需要と高い単価が見込める技術領域です。
- RDSはコスト重視の小〜中規模、Auroraは性能・可用性重視の中〜大規模に最適
- Aurora PostgreSQLの需要が急増中
- リードレプリカ・マルチAZ・移行パターンの設計力が差別化ポイント
- AWS Database Specialty取得で月単価10〜20万円アップ
DB設計スキルを武器に、より高単価なSES案件を狙いましょう。SES BASEでAWS・DB案件を探す!